大学院の費用で関心が高い3つのインフォメーション

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現在、高校卒業後に大学に進学する人の他にも、
一度社会に出てから進学を考える人も増えています。

 

その中でやはりネックになるのが進学にかかる費用だと思います。

 

具体的にかかってくる費用を含め、

現在の大学卒業した人の進路は、どのようになっているのかをみていきましょう。

 

目次
1.現在の大学院進学について
2.大学院進学後の費用について、最低でも知っておきたいこと
3.奨学金について
 3-1.奨学金の利用者
 3-2.奨学金の種類
 3-3.奨学金返還について
 3-4.奨学金と教育ローンの違い
4.最後に

 

1.現在の大学院進学について

日経新聞によると、大学卒業の就職率は年々上がってきていて、
文部科学省の学校基本調査によると学生約56万4千人のうち、
72.6%にあたる約40万9千人が就職している。

 

これは、リーマンショック前の2008年(69.9%)を上回り、
1994年(70.5%)以来21年ぶりに70%を超えたことになる。と伝えています。

 

参考:日本経済新聞2015/8/7の記事

 

また、大学院に進学している人は、約56万4千人のうち、約7万人(12.6%)の人が
大学院に進学しています。
文部科学省 平成26年度学校基本調査(速報値)に公表について

 

学部ごとに大学院進学率の状況を見てみると、少し古いデータですが、

理工系の学生の約4割が大学院に進学しています。

 

大学Times 理工系特集より

 

就職氷河期といわれていた2000年頃は、就職できないから大学院に進学する。
という人が多くいましたが、今では自分から進んで大学院で学びたい・研究したい。
という人が多くなってきるのが現状です。

 

では、大学院に進学したときの費用は、実際どのくらい掛かるのかをみていきましょう。

 

 

2.大学院進学後の費用について、最低でも知っておきたいこと

 

授業料や入学金は進学する大学によって違いますが、

学習費として国立で約100万円/年、私立で約120万円/年になっています。

 

この金額プラス家賃や生活費(食費や光熱費など)、娯楽費などを含むと、
最低約2倍の200万円強の金額が年間で掛かる計算になります。

 

項目

博士課程

国立

私立

授業料

468,100円

626,700円

入学金

280,000円

200,000円

学校納付金

5,400円

64,200円

修学費

145,800円

179,700円

課外活動費

71,400円

92,900円

通学費

119,400円

134,100円

学習費合計

1,090,100

1,297,600

 


「はじめての学資保険」大学院でかかる教育費
より※日本学生支援機構「平成26年度学生生活調査結果

年間で約200万円必要となると、親の仕送りが可能な人は、
足りないお金をアルバイトなどで稼ぐことも可能ですが、
仕送りが難しい人は、月に約17万円をアルバイトで稼がなくてはいけなくなります。

 

月に17万円稼ぐとなると、
ほぼ毎日のようにアルバイトをしていなくてはいけない状態になってしまい、
大学院で研究などをしている時間が無くなってしまいます。

 

一般的に理工系の大学院は研究がメインになります。

入る研究室によっては、自分の部屋に帰れなく、
研究室に寝泊りしている。ということもよく聞く話です。

 

そういう状態でアルバイトをして学費を稼ぐというのは、
至難の業と言えるのではないでしょうか?

親の仕送りで学費などの費用全部を賄える人は、
研究に没頭できますが、そういった人はかなり少数です。

 

そこで多くの人が利用しているのが、奨学金です。

奨学金については、賛否両論があり、奨学金はある意味学生ローンと同じだ。という人もいます。

しかし、大学で勉強、研究したい。でも学費が払えない。
というのが現実なので、奨学金についてお伝えします。

 

 

3.奨学金について


奨学金については、なかなかわかりづらいところもありますが、
今回は最低でも知っておきたいことについて、お伝えします。

 

多くの学生が利用している奨学金は、独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)になり、
その他、色々な企業や大学独自で行っている奨学金もありますので、
詳しく知りたい場合は、大学の奨学金を扱っている部署に相談にいくといいでしょう。

 

では、そもそも奨学金の利用者はどのくらいいるかを見ていきましょう。

 

3-1奨学金の利用者

 

下の図は、『マネー研究所 「給付型」と「貸与型」 知っておきたい奨学金』
に載っていた図になります。

 

 

上の図を見てもわかるように、年々奨学金を利用している人は増加傾向にあります。

 

その図の中に書いている無利子・有利子というのは、何なのでしょうか?

 

奨学金の種類について見ていきましょう。

 

3-2奨学金の種類

 

奨学金には、貸与型と給付型の2種類があります。

 

貸与型というのは、将来返還する義務がある奨学金で、
給付型というのは、将来返還する義務がない奨学金になります。

 

一つずつ説明していきます。

 

○貸与型

 

 ・将来返還する義務があり、大学院卒業後、7ヶ月目から月賦で支払う

 ・貸与金額は、月3万円~12万円の範囲で5パターンから選べる

  例:月10万円を2年間借りると、貸与総額は240万円

    金利が1%の場合、毎月約1万4千円ずつ15年間支払う計算になります。

 ・貸与型には 4つの種類があります。

 (上の図でいっていた無利子と有利子はこのことです)

  ①第1種・・貸与される金額に利子はつかない。

      貸与条件:学力基準(基準が高い)と家計状況(※)

  ②第2種・・貸与される金額に利子がつく。貸与条件は1種より甘い。

   貸与条件:学力基準(1種より基準が低い)と家計状況(※)

   金  利:金利水準が変わらない固定型(平成27年 0.16〜0.89%/年)

       金利水準が変動する変動型(平成27年 0.10〜0.40%/年)

       どちらも年3%を超えないように決められている

  ③第1種・第2種の併用:学力基準(1種と同じ)と家計状況(※)

  ④入学時の一時金として貸与する入学時特別増額貸与奨学金(利子付き)

     ※本人のアルバイトの収入、家族からの仕送りなどで判断される(親の収入ではない)

 

・申し込みについての注意点:

 大学院に入学する前(予約採用)で第1種奨学金に採用されなくても、

 院に入学した後でもう一度奨学金を申し込むことができる(在学採用)

 ここで第1種奨学金の審査が通ったならば、第1種奨学金を受けることが

 できるので、諦めず申し込んでみましょう。

 

○給付型

 ・返還する義務なし。

・親の年収条件などを満たさずに独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)の奨学金が

使えない場合は、こうした制度に挑戦するのもいいでしょう。

 ・私立大学の場合、奨学金が充実しているので、まずは給付型の奨学金があるか

どうかを大学に聞いてみてください。

 ・給付型の奨学金を調べてみたい場合は、以下のサイトで検索してみてください。

【返済不要】給付型奨学金の一括検索システム

 

 

以上、貸与型については、最終的に返還しなくてはいけませんが
給付型については、返還する義務がありませんので、給付型をまず探してみてから、
自分に合う給付型奨学金がなければ、日本学生支援機構の奨学金に
申し込んでみるといいのではないでしょうか?

 

でも、日本学生支援機構の貸与型奨学金でも奨学金を返還しなくてもいい場合あるんです。

 

貸与型奨学金を返還しなくてもいいのは、どんな条件なのかをみていきましょう。

 

3-3奨学金返還について

 

独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)によると、「特に優れた業績による返還免除」を

拡充されたと言っています

 

つまり、優れた実績を挙げた学生には奨学金の返還をしなくてもいい。と言っています。

 

以下の文は、日本学生支援機構のHPから引用しています。

 

********************************************************************************

大学院で奨学金の貸与を受けた奨学生について、

これまで貸与終了時に特に優れた業績による返還免除者を認定しておりましたが、

学生に大学院博士課程進学のインセンティブを付与し、給付的効果を充実するため、

平成27年度から、奨学生採用時に特に優れた業績による

「返還免除候補者」を決定できるよう制度の改善・充実を図ることとしました。

********************************************************************************

 

具体的な対象者と対象となる大学は以下の通りになります。

 

○対象者:平成27年度以降、大学院博士課程(博士、博士後期、博士医・歯・獣医・薬学、

一貫制博士)に入学し、当該入学年度において第一種奨学生に採用される者。

○対象となる大学:前年度において大学院博士課程(博士、博士後期、博士医・歯・獣医・

薬学、一貫制博士)1年次において第一種奨学生として採用された者

が10名以上の大学が対象となります。

以上が返還免除の条件になりますが、何となく基準が厳しそうで、

対象になる人は少ないんじゃないか?と思ってしまいます。

 

でも、実際に平成26年のデータをみてみると、そうでもないんです。

 

下の表を見てください。

 

この表は、日本学生支援機構HPの

「平成26年度 特に優れた業績による大学院第一種奨学生返還免除の認定について」

に書かれていた表を引用したものです。

 

平成26年度 特に優れた業績による大学院第一種奨学生返還免除の認定 

(単位:人)

 

貸与終了者

推薦者数

免除者数

(免除者の内)
全額免除者数

(免除者の内)
半額免除者数

 
 

修士課程

25,126

7,541

7,537

2,512

5,025

 

専門職大学院課程

1,870

566

561

187

374

 

博士課程

3,631

1,122

1,090

363

727

 

30,627

9,229

9,188

3,062

6,126

 

 

※「貸与終了者」は、大学院第一種奨学金採用者であって、平成26年度中に貸与が終了した者。

※「修士課程」には、区分制博士課程の前期課程、一貫制博士課程の修士課程相当を含む。

 

上記の表で、修士課程に注目です。25,126人が奨学金を借り、

そのうち2,512人(10%:10人に1人)が全額免除、5,025人(20%:5人に1人)が

半額免除になっています。

 

約3割の人が全額免除、半額免除を勝ち取っています。

 

各大学院で「第一種奨学金を借りている人の中で上位3割」に入れば、

返還免除が勝ち取れるのです。如何でしょうか?

 

仮に半額が免除されたとしても、100万円くらいの免除になるので、かなり大きいですね。

 

あなたがもし、第1種の奨学金を受け取っていた場合は、

返還免除の手続きをしてみては如何でしょうか?

 

いままで奨学金についてご説明してきましたが、

よく銀行などがやっている教育ローンと奨学金はどのように違うのかを最後にみていきましょう。

 

3-4奨学金と教育ローンの違い

 

奨学金と教育ローンとでは、一見同じようにみえると思いますが、実際は大きく違います。

 

これを間違ってしまうと大変なことになるので、注意してください。

 

比較するのにわかりやすい表が、「奨学金なるほど相談所 奨学金と教育ローンの違い」

というサイトでありましたので、引用させていただきます。

 

借主(返済者)、借り方、利息、返済開始などすべてにおいて違います。

 

奨学金の申請が通らなかったといって、安易に教育ローンに手を出さずに、

よく検討してからにしましょう。

 

 

 

4.最後に

大学院の費用について、最低限知っておかなければいけないことをまとめてみましたが、
如何だったでしょうか?

 

大学院への費用も大変だと思いますが、それ以上に研究でかなりの時間が取られてしまいます。

 

安易にアルバイトで学費を稼げば何とかなるだろう。
と考えずに、金銭的な問題は、親身になってくれる大学も増えてきていると聞くので、
前もって大学側に相談してみることをオススメします。

 

あなたが大学院で研究に打ち込めるための、参考になれば幸いです。

 

【参考文献】

はじめての学資保険 大学院でかかる教育費

 

独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)

 

平成26年度 特に優れた業績による大学院第一種奨学生返還免除の認定について

 

奨学金なるほど相談所 奨学金と教育ローンの違い

 

 

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