世界MBAランキングから見えてきた日本企業が抱える3つの問題とその解決策

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今の日本の企業は開業後5年で8割、10年で9割が倒産してしまうと言われています。

15年、20年続く企業は5%未満とも言われています。

 

10年以内に倒産する企業が多いということは、

それだけ失業者数も多くなることになります。

 

失業手当や、場合によっては生活保護といった国の税金をたくさん使い救済する必要も出てきます。

日本の財源を見ても、歳入よりも歳出の方が上回っているため、そんな余裕はありません。

 

国の財源を確保のために消費税の増税を画策するなかで、

国内の企業の活性化こそが、個人家庭、強いては日本経済の再生のためには

重要な役割を担っているということは言うまでもありません。

 

「ジャパンアズナンバーワン」と言われた1980年代のように、日本企業が

もう一度、世界に評価されるようになるためには一人でも多くの

「MBA」保持者を配置する必要があるのです。

 

つまりMBAを持つビジネスマンを国内の企業内部に増やすことが、

結果的に世界的な競争力を持つ企業を増やすことにもつながるのです。

世界的競争力を持つ企業が増えることで、日本経済の再生が近づくと考えられているのです。

なぜ、そのようなことが言えるのか?

 

その理由の一つに、安倍内閣では日本再生の緊急の課題として、

「教育」と「経済」の再生に全力をあげることを急務としていることが挙げられます。

 

平成27年5月には、自民党内部に教育再生実行本部による提言で、日本の産業競争力強化のため、

企業のニーズにあわせた教育ができるよう大学院改革を進める以下のことを具体的に盛り込みました。

 

「博士号の取得者や専門職大学院の修了者を5年で倍にすること」

「世界のMBAランキング100に日本の大学院を5校以上入れること」

参考:平成27年5月12日自由民主党 教育再生実行本部

 

ここで言う、世界のMBAランキングというのはMBAの国際認定機関である

AACSB(The Association to Advance Collegiate School of Business )が

認定するビジネススクールを対象としたランキングを指します。

ランキングの基準は、卒業3年後の年収、卒業後の年収の伸び率、

経営学ジャーナル40紙への投稿数、卒業生の活躍国の多様性、教授陣の博士号保有率、

過去3年の経営学博士数、外国籍の教授数、留学生数などになっています。

参考:ファイナンシャルタイムズ社、2016年版MBAランキング

 

ランキングの上位は、有名なハーバード大学や、ペンシルバニア大学のウォートン、

スタンフォード大学などを初めとする欧米諸国の大学です。

アジアでは、中国のいくつかの大学と韓国の大学がトップ100に入っています。

 

ところが日本はというと、慶應義塾大学と名古屋商科大学の2校が

AACSBの認定を受けているのですがランキング圏外となっています。

国をあげて「世界のMBAランキング100に日本の大学院を5校以上入れる」

という目標を掲げないといけない理由がなんとなくご理解いただけましたでしょうか?

 

そこで今回はMBAランキングから見えてきた、日本企業の抱える問題。

それを解決するために、なぜ日本企業のビジネスマンにMBA

スキルが求められるのか?

その背景について、詳しく解説をしていきたいと思います。

 

目次

1.なぜ、日本企業はMBAランキング圏外なのか?

2.日本企業が抱える3つの深刻な問題

3.MBA取得者が企業で必要とされる理由とは?

4.まとめ

 

1.なぜ、日本企業はMBAランキング圏外なのか?

 

日本でMBAを取得できる大学の一つに慶應義塾大学があります。

 

まぎれもなく日本トップクラスに位置する大学で、講師の質も高いはずです。

 

ところが、世界基準で見たら上位100位以内にすら入っていません。

 

なぜ、日本最高峰に位置する大学で取得するMBAの評価が、世界的にみて低くなってしまうのか?

 

その理由の一つには、そもそも日本国内ではMBAに対する認知度が低いことや、

そもそも認定機関が少ないことも原因にあるかと思います。

 

そのため企業においても、MBA保持者の待遇や評価が必ずしも高くないというのが現状です。

 

そうなると、卒業後の年収の上昇率などは、

海外の企業に比べてかなり不利な評価になってしまうようです。

 

もちろん、ランキングについては相対的な評価であって

絶対的なものではないのは言うまでもありません。

 

またランキングは、あくまでも大学の評価がメインであり、

MBA取得者個人の絶対的な評価ではありません。

 

そのため追跡調査をしきれていない卒業生も存在するので、ランキングの評価が

そのままMBAのスキルや知識力とイコールということにはならないので、そこは注意が必要です。

 

しかしながら、そうは言っても

本当の問題は、日本がMBAの世界ランキング上位に入ってこないという

表面的な話ばかりではありません。

 

それ以上に、国がわざわざ政策に盛り込むくらい頭を悩ます、

日本特有のある企業風土に問題があるのです。

 

その企業風土のために企業活動が停滞し、

うまく成長戦略を描くことができないのではないかと感じています。

 

まずは、それらの問題について見ていくことにします。

 

 

2.日本企業が抱える3つの深刻な問題

 

冒頭でもお伝えしたように日本経済の再生の鍵は、企業が担っています。

 

世界で強い競争力を持つ企業が増えなければ、日本の国力はどんどん失っていきます。

 

高齢化社会が加速して失業率が増え、企業もどんどん衰退していきます。

 

世界的な競争力を失い、給料水準が減れば低所得者が増え、

その救済をするための財源を捻出しないといけません。

 

そのための財源を確保できていないのが、今の日本という国です。

 

政府が考える、日本経済の再生は企業の発展と成長が不可欠です。

 

企業のなかの組織の個人が潤うためには、会社が潤う必要があるからです。

 

ところが、ここ数年の未曾有の不景気を前に

日本企業の多くは打つ手もなく衰退の傾向にあります。

 

その理由は、大きく次の3つが考えられます。

 

  • 職人気質の経営トップ層が多い後継者が育たない企業風土、終身雇用、年功序列の弊害
  • 言語の壁によりグローバル化から取り残される

 

日本の職人の技術は世界に誇ることができる武器の一つです。

 

ところが、技術に長けているというだけで、

会社の経営を任せられていることが多いのも日本企業ならではの話です。

 

つまり、自社の商品を開発した優れた技術を持った人間がそのまま

管理職になり、経営者もしくは、経営陣になっているのです。

 

またそうでない場合もあるかもしれませんが。

 

その場合の人事についても、基本的に派閥や好き嫌いを元に評価をしていたりします。

 

協調性を大切にする国民気質からか、自分の周りにイエスマンを置く人事で、

経営陣を固めているケースがほとんどです。

 

経営者はあたかも、戦国時代の武将さながら自分の右腕には、自分の経営

方針に忠実に従う部下を配置したがります。

 

ちょっとでも反対意見を言おうものなら、

瞬時に目の前から遠く離れたところへ異動させられてしまいます。

 

海外では、ディベートという技術で対立する意見をまとめて、

より高次の解決策を考える企業が多くなっているなか。

 

日本ではいまだに、反論は感情論で捉えられ肩身の狭い思いをする

原因にもなってしまいかねません。

 

また終身雇用、年功序列を前提に出世していくようになっている企業が多いため

若い社員が育たずに、結果、経営者が変わっても派閥の目を気にしながらの

現状維持の経営方針が関の山だったりします。

 

未曾有の不景気という戦後から今まで誰も経験をしたことのない状況を目の前に、

問題解決の方法が見いだせないのは過去の延長でしか経営を考えていないからです。

 

視野が狭いため、打開策を考えるということもままならいのです。

 

またイエスマンで塗り固められているため、反対意見が言いにくく

白い物も黒と言わざるをえないこともあるでしょう。

 

そうなってくると会社の経営が、硬直した状態に陥ってしまい、
問題解決のための柔軟な対応ができなくなってしまうのです。

 

 

3.MBA取得者が企業で必要とされる理由とは?


 

このページを開いたまま、少しだけ身の回りにある商品やサービスについて

考えてみてください。

 

例えば、インターネット上にある次のようなサービスがあります。

 

Google(グーグル)、Yahoo!(ヤフー)、YouTube(ユーチューブ)、

Facebook(フェイスブック)にTwitter(ツイッター)、Amazon(アマゾン)に、

Tunesを聞くためのiPhoneやiPadのApple(アップル)・・・

 

これらは、全て日本で著名な会社、商品、サービスです。

 

どれも、米国発の企業でまだまだ歴史の浅い企業ばかりです。

 

他にも、スターバックスコーヒーやマクドナルド。

 

さらには高級ブランドと呼ばれる商品で、馴染みのあるものの多くは海外企業の物ばかりではないでしょうか?

 

また、もっと言ってしまえば一見して日本や海外の企業の商品のように見えても、
実際に製造をしているのは中国やアジアということもよくある話です。

 

日用品から、野菜なその食品にいたるまで純粋なメイドインジャパンを目にすることは
かなり少なくなっていることに気づくかと思います。

 

そんな中ネットショップでは唯一、楽天が日本企業で活躍しているのですが。

 

楽天も基本は日本国内での取引をメインとしているため売上高はさほど高くありません。

 

同じ中国企業のネットショップの「タオバオ」が約9兆円の売上げに対して

楽天は1兆円そこそこです。

 

日本トップのネットショップですら、中国企業の足元にも及ばないのが現実です。

 

それでも、日本国内における楽天の評価はかなり高い方だと思います。

 

それは、おそらく楽天の創業者である三木谷さん自身がハーバード大学のMBAを取得しているからでしょう。

 

MBA世界ランキングの2位のハーバード卒の三木谷さんが創業した企業ですら、

中国の同業ライバルの9分の1の規模でしかないのです。

 

悲しいことに、これが日本企業の現実でしょう。

 

車や、家電や一部の精密部品などの製造業を除けば、世界に通用する日本企業はほとんどありません。

 

世界的に競争力を持った企業を創出していくためには、世界で活躍できる人材を育成する必要があるのです。

 

言葉の壁や、日本企業の悪しき習慣や風土に打ち勝つ精神力と知識、スキルを

兼ね揃えたビジネスマンを養成することが、日本再生の本当の鍵なのです。

 

そのため、安倍政権では、

 

「世界のMBAランキング100に日本の大学院を5校以上入れること」

 

を掲げたのです。

 

MBAの取得が急務なのではなく、MBAを取得した人が日本企業を支えないと

いけないという事を、政府がほのめかしている事にお気づきでしょうか?

 

 

4.まとめ

 

日本の大学院で世界ランキング上位に入るMBAを学ぶことができる

ようにならないとMBAの取得者が増えることはありません。

 

なぜなら、海外の大学でMBAを取得するとなると学費や留学費用などを

含めた総額が約1000万円以上と高額になることが多いです。

 

日本では大手企業の一部で、将来のリーダー育成のために社費で

MBA留学をさせていることもあるようですが。

 

その人材がMBAを取得後に、会社に残り続けてくれる保証はどこにもありません。

 

それどころか、高給をネタにヘッドハンティングをされる機会に恵まれることになるでしょう。

 

そのため、企業がわざわざMBA留学の費用を出すことは多くありません。

 

しかしながら、今の日本の企業を見渡しても、

大手企業では手詰まり感から脱することができずに停滞ムードですし。

 

中小企業にいたっては、常に倒産リスクと背中合わせの状態で経営をしています。

 

新しく創業した企業も、5年で8割、10年以内では9割が倒産してしまいます。

 

このような状況では、日本経済の再生の根底を支える企業が台頭してくることも期待できません。

 

このままでは、日本は再生どころか衰退していくことさえ危惧されます。

 

それを回避するために、政府が掲げたのが日本国内のMBAの評価を

高めることだとしたら今後もますます、国の方針で取得を推進していくことも十分予想されます。

 

実際に、日本でMBAを学ぶ人も増えたと同時に、ビジネススクールも増加しています。

参考:日本国内のMBAランキング

 

 

今後はMBA取得者を増やすために、大学院への入学の一部に補助金を出すことも十分考えられます。

 

または、大学のMBAコースの設立を国が支援し、優秀な講師を海外から招くこともあるでしょう。

 

また民間企業においては、大卒の学生にインターンシップなどで

働きながら海外のトップのMBAを取得させることもできるかと思います。

 

参考:楽天MBA採用

 

 

ネット環境さえあれば、海外でも仕事をすることは十分可能ですし。

 

MBAを取得して、卒業後の昇級や待遇や転職についての制約など

を予めすることによって学費を補填する雇用契約も可能だと思います。

 

これからの日本企業の発展には、MBAのスキルは欠かせないものとなってくるはずですし。

 

これをお読みのあなたが、もしビジネスマンだったとしたら

人生最大の自己投資だと考えて、MBA取得を目指しても良いのではないかと感じています。

 

MBAで具体的に学ぶことができる内容や、MBAの取得にかかる費用や

方法などはまた、別の機会にお伝えしていきたいと思いますので楽しみにお待ち下さい。

 

 

 

 

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