今、大注目! 起業前に知っておきたい3つのポイント「合同会社」とは?

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今、「合同会社」が注目されています。

合同会社は平成18年に会社法が変わった際に新しく設けられた

会社の形態です。

 

それまでは、株式会社、合名会社、合資会社、有限会社という

会社形態だったのが、有限会社が新規で設立できなくなり

代わりに「合同会社」という新しい会社形態が設けられました。

 

法務省の統計調査によると平成18年に設立された合同会社の数は

3,392社だったのが、平成26年には19,808社と6倍近く伸びています。

 

なんと、あのAppleや、西友、ユニバーサルミュージック、P&G

フジテレビラボ、オグリヴィ・アンド・メイザー・ジャパンなどの

有名企業も合同会社を選択するなど今、非常に注目されている会社形態です。

 

どんな特徴や、メリット、デメリットがあるかというと…

 

 

目次
1.合同会社の特徴
2.合同会社のメリット、デメリット
3.合同会社はどんな人に向いている?向いてない?
4.まとめ

 

1.合同会社の特徴

 

合同会社は一人でも設立可能です。

つまり、あなたが会社を設立しようと思ったら一人でも設立が可能です。

 

株式会社のように他に人を探してくる必要はありません。

 

また、社員は万一会社が破綻などということになった場合には

出資金に応じて有限責任となります。

 

これは株式会社と同じですので、万一の時にも一定のリスクを回避でき、

個人事業主が無限責任を負うのと大きな違いです。

 

株式会社と比べて大きな違いは、社員が同時に株主でもあるということです。

つまり、会社は社員のものですが、それゆえに、いろんなメリット、デメリットがあります。

 

 

2.「合同会社」のメリット、デメリット

 

  • ・メリット

 

①まず、株式会社に比べて設立費用が安いです。

 

株式会社を設立するときは大体21万円~25万円ほどかかるのに比べ、

合同会社の方は6万円~とお得です。

 

株式会社を設立するときには定款という会社の商号や事業内容など会社に関する

事項を作成して、内容に不備などないか認証を受け法務局で設立の登記をします。

 

そして

開業の届けを税務署に提出するという流れになりますが

 

・定款に貼る印紙代が4万円

・定款の認証を受けるのに5万円

・定款の謄本代 2千円

・登記をするときの登録免許税が15万円

 

合計で約21万円~25万円ほどかかります。

※紙でなく電子定款で定款を作成すると印紙代が

かかりませんので、4万円安くなります。

 

一方「合同会社」は

定款の認証を受ける必要がそもそもありません。

また株式会社と同様に電子定款で定款を作成すれば

印紙代4万円も不要です。

 

登録免許税は6万円ですので約6万円~で会社が設立できます。

 

会社の設立時には何かと費用がかかりますので助かりますね。

 

 

②利益や役割分担を自由に決めることができる。

 

株式会社だと、どうしても出資額を多く出した人が強いですよね。

 

たとえば

すごい技術を持っているAさんがいます。

しかし、お金はないので、100万円しか出資できません。

 

技術はないけどお金を持っているBさんは

900万円出資して1000万円で株式会社を設立しました。

 

会社の業績が順調にあがり利益がでました。

 

この場合、それぞれの出資額に応じて利益が分配されます。

 

「合同会社」の場合は、あらかじめ定款に記載しておくことで

出資額に関係なく、自由に利益の分配の比率を決めることができます。

また、役割も自由に決めることができます。

 

③個人事業主に比べ、幅広く資金を調達できる。

 

合同会社は、株式会社のように社債の発行が認められています。

その為、個人事業主が自己資金や銀行の借り入れ、補助金、友人、親戚などから

資金を調達するのに比べ、資金調達の幅が広がっています。

 

創業時に資金が豊富にあるという人はあまりいないでしょう。

幅広く資金を集める方法があると少しは安心ですね。

 

④個人事業主に比べて節税対策ができる。

 

合同会社は法人ですので株式会社と税務的には同じです。

その為、個人事業主に比べて経費として認められている部分が大きいです。

 

たとえば、

会社なら車を買っても法人名義なら経費として認められます。

スマホもそうです。会社の名義なら経費として認められます。

 

個人事業主ではこうはいきません。

自家消費分は経費として認められません。

 

⑤対外的に信用される

 

取引先によっては個人事業主とは取引しないというところがあります。

また、店舗や事務所を借りるときも個人事業主には貸さないという大家さんもいます。

 

それだけ個人事業主では信用がないのでしょう。

 

また介護事業などは法人でないと事業そのものを行うことができません。

会社だと少なくとも個人事業主より仕事をしやすいということがあります。

 

 

⑥株式会社に移行することも可能

 

最初はまず合同会社を作り、事業が軌道に乗ってきたら株式会社にしたいという

場合もあると思います。

 

その場合は

・定款に貼る印紙 4万円

・登録免許税   6万円

・組織変更に伴う手続きの実費 約9万円

 

合計で19万円ほどかかります。

※電子定款で作成した場合は印紙代4万円はかかりません。

 

最初から株式会社を設立した場合は約25万円ほどかかりますので

最初から株式会社を設立するのも、合同会社から株式会社に組織変更するのも

実は金額はそれほど変わりません。

 

それならば、最初は小さく始めて必要なら株式会社にするという方法もありますよね。

 

 

・デメリット

 

一方、合同会社にはデメリットもあります。

 

メリットの裏返しになりますが

 

①新しい会社の形態なので知名度が低い。

 

大規模な合同会社も多くありますが、まだ一般的でない為

取引先によっては取引に制限をつけるところもあります。

 

②人を採用しにくい

 

これも①と同じですが、まだあまり一般的でない為、人を採用するときは

株式会社よりも見劣りしてしまいます。

 

ハローワークや、求人誌などに掲載してもやはり○○株式会社の方が

なんとなく会社規模も大きく安定している感じがしますよね。

 

③社長は「代表取締役」といわず「代表社員」という名称になります。

 

仕事上、肩書きが重要な場合も名刺に代表取締役という名称を印刷はできません。

 

 

④トラブルになると解決するまで時間がかかるかも。

 

株式会社と違い、合同会社は全員が株主であり社員なので

物事を決めるとき、意見がまとまればスピーディに行動に移せます。

 

逆に、なにかもめた場合に意見をまとめるのは一苦労です。

 

たとえば

利益の配分は定款であらかじめ決めておくのですが、新商品がヒットして

すごく利益が多く出たとします。

 

本当は利益配分は決まっているのですが、今回はちょっと別じゃないの?

なんて利益配分でもめたりしたら会社の業務も滞ってしまいますよね。

 

そもそも合同会社は一人で設立できるので、いらないトラブルを防止する為にも

あまり人を増やさない方がいいかもしれませんね。

 

 

 

3.「合同会社」はどんな人に向いている?向いてない?


 

「合同会社」のメリット、デメリットがわかったところで

それでは、どんな人が「合同会社」には向いているのでしょうか?

 

 

1)合同会社を設立するのが向いている方

 

①今、個人事業主だが、利益が増えてきた場合は節税のために

会社組織にしようと考えている人

 

会社は、車を買っても、パソコンを買っても、会社の名義であれば

経費として認められます。

 

しかし、個人事業主の場合は自家消費した分については認められません。

 

それに個人事業主は家族には原則給料は払えません。

青色申告という手続きをした場合だけ専従者に限り

給料の支払いが認められています。

 

会社組織にした場合なら従業員はもちろん、非常勤であっても

資金があるなら給料を払うことができます。

 

たとえば、

奥さんに少し事務を手伝ってもらい、給料を払うとします。

社長一人で給料40万円もらうより、奥さんに85,000円給料を払って

社長と奥さんの二人で40万円にした方が節税になります。

 

税率は収入が高くなるほど税率が高くなる、

つまり払う税金が多くなる仕組みになっています。

 

現在は年間103万円未満まで課税されないので、先ほどの奥さんは

月額約85,000円まで給料をもらっても税金を払う必要なく、社会保険料を

払うも必要なく、社長であるご主人の扶養家族というなんともオイシイ立場で

いられるわけです。

 

ご主人である社長は給料払っているので手取りが減る分だけ払う税金も少なくなります。

しかし…ご夫婦二人の収入は40万円で変わりません。

 

自営業者で利益が増えてきたら会社組織にするメリットはあると思います。

 

②個人相手の事業をしている

 

会社相手の商売をしている場合は、取引相手の会社からすると

株式会社の方がイメージ的にもよく、また株式会社は決算を官報に掲載する

必要があることから取引先の経営状況を把握しやすくなります。

 

一方、個人を相手に商売しているお店や、ネットショップなどは

お客様が、ここは株式会社か合同会社かなんていちいち気にしません。

 

その為BtoCの商売をしているなら株式会社より合同会社の方が

設立するメリットがあると思います。

 

③許認可の必要な商売をしている

 

許認可が必要な商売というものが多くあります。

 

たとえば

飲食業、ホテル、旅館、医療品や化粧品店、運送業、建設業などですが

個人にしておくと代表者が変わる度に手続きや実費がかかります。

 

最初から法人にして許認可を受けておくと代表者が変わっても

面倒な手続きや余計な費用が必要ありません。

 

④面倒なことをしたくない方

 

誰でも面倒なことはイヤだと思いますが、株式会社は株主総会や、決算の結果を

公告しなければならず面倒なことも多いです。

 

そんな面倒なことはしたくないという人は株式会社より合同会社を

設立する方が向いていると思います。

 

 

2)合同会社の設立をオススメできない方

 

①一気に売り上げを拡大して上場を目指す!というような人は

最初から株式会社にした方が余計な手間や費用が掛かりません。

 

②増資して投資家から資金を調達したいと考えている人。

 

合同会社は少人数で始めるビジネスを想定していますので

増資して資金を調達することを最初から考えているのであれば

合同会社より、株式会社の方がオススメです。

 

③会社相手の商売を考えている人

 

株式会社にしないと取引できないことがありますので合同会社は

不向きだと思います。

 
4.まとめ

 

平成18年に会社法が変わり、会社は案外簡単に設立できるようになりました。

 

有限会社が新規で設立できなくなったのに変わり、合同会社という新しい会社形態が

誕生し、今や有名な会社も株式会社より合同会社を選択していることからわかるように

非常に注目を集めている会社形態です。

 

長所、短所はありますが、小さく始めて大きく育てる会社形態としては

大変魅力のある会社形態だと思います。

 

しかし、会社は簡単に設立できても継続してこその事業ですので

ご自身にあった形態の会社を設立され夢を叶えられることを応援しています。

 

 

参考文献

国税庁

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1800.htm

 

 

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